2009年08月02日

がとくー:あたしのベルト2

7月の関西シリーズ最終戦。
場所は第2のホームとも呼べる兵庫は尼崎市文化公園アリーナにて、開始前に突然アナウンスされた。

「本日のセミファイナル、辻香澄vs佐尾山幸音鈴の試合を初代『がとくー最強ジュニア』王者決定戦といたします!」

どよめく観客達は、スクリーンに映された映像を見てさらに騒然となった。
映像にはベルトが映されていた。
ベルトには平仮名で「がとくー」「最強」の字もヘロっている。
ネーミングセンスも子どもみたいな感じで権威を感じさせない。
それでいいのか、という感じだ。

しかし、対戦カードの名前を見ると妙に似合ってる気もした。
可愛いもんだ。
そんな気持ちにもなれなくは、ない。

控え室では……。
佐尾山「本当ににタイトルマッチだ! うっしゃあー!」
相手は同期の香澄ということもあって興奮していた。

辻「さおさおには負けたくないなぁ。でも、あのベルトのネーミングセンスは一体……。」
疑問に思うこともありつつ、それでも辻は自分たちの戦いがタイトルマッチになったことが嬉しかった。

試合は佐尾山が押しまくっていた。
ガンガン蹴りを放ち、辻は悶絶。
ミドルのダメージが溜まったところで佐尾山は一気に辻にコンビネーションキックを決める!
「うっ……。」
倒れこむ辻にフォールに入る佐尾山。
カウント2.8!
佐尾山「やっぱ、そう簡単に勝たせてくれないか。」
ニカっ!と佐尾山は笑う。
その余裕の笑みが辻にはカンに触ったのかもしれない。
フロントスープレックスで、連続で投げるとそのまま、場外へ。
辻「そんな余裕、吹き飛ばしてあげる!」
佐尾山「マジかよ、それはマズいって!」
辻は場外でマットを引き剥がしてフロントスープレックス!
観客もどよめく!
辻はすぐにリングに戻り、佐尾山を待つ。
辻「ボクは負けないよ……。」
場外カウントギリギリで佐尾山はリングに戻る。
相当なダメージだったハズだが、笑顔は消えてなかった。
佐尾山「……香澄」
辻「ん?」
佐尾山「歯ぁ食いしばれぇ!」
再びのコンビネーションキックに辻は力尽きた。

オレがこのあと佐尾山に言ったことは嘘じゃない。
確かにあの時点では事実だった。
だから余計に佐尾山は信じてしまった。

オレ「よくやったな、佐尾山。これは、お前のベルトだ。」

授賞式で佐尾山にベルトを渡したときの言葉だ。
佐尾山は目を輝かせてベルトを受け取り、四方のコーナーでベルトを掲げて言った。

佐尾山「見ろ! あたしのベルトだ!」
posted by 343 at 04:29| Comment(0) | TrackBack(0) | がとくー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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